2014/12/19

安全破壊の病棟大再編絶対反対!|草津病院支部

安全破壊の病棟大再編絶対反対!

組合で団結して闘おう!

医療の現場 No.82 【2014/12/19】

■12・12団交報告

去る12月12日、草津病院支部は病院経営側との団体交渉(団交)を開催しました。前回の団交で協議した1病棟のケアワーカーの人員不足による事故や労働災害の問題などの継続している案件に先立ち、12月5日に職員と組合に提示された「病棟大再編問題」を議題にしました。
 12日の団交では、今回の病棟大再編が、職場の安全とそこで働くすべての仲間の労働条件にかかわる重大な問題であることがハッキリしました。この計画が、病棟のみならず病院で働く労働者全体の労働条件・働き方を一変させることは明らかです。
 12・12団交で判ったことは「病棟大再編計画」が、全職員を駒のように配置転換させることなしには、成り立たないものであるということでした。

■「何も決まっていない」のに発表とは!

経営側は、病棟大再編について「まだ、何も決まっていない」「工事や施工の計画も未定」「行政への届出をしてから計画の詳細を明らかにする」とあいまいな回答をしてきました。しかし、一方で「解雇はしない」「働くところはある」とも明言しました。計画の詳細がわからず、働く部署は確保できると断言されても説得力はありません。
 さらに、救急病棟の増床によってどれだけ増収を図るのかということに対しても、「12・5の文書のとおりで、いろいろ考えている(試算している)」「“採算”はやってみないとわからない」と不正実な回答をしてきました。

■職員への「説明会はしない」のか?

経営側は、病棟大再編に関する「職員への説明会は今は考えていない」と言いました。これは、それぞれの労働者を孤立させ、分断して、経営の思い通りに大再編をやろうということです。経営側は、職員が労働組合で団結して闘うことを最も恐れています。職員への説明は、管理職との個人面接で対応するとも言われましたが、人事考課制度での面接の現状を見れば、どうなるか結果は明らかです。

■強引な配置転換や退職は許さない

つまり、職員が希望していない部署でも経営の方針に沿って働かなければならなくなり、職員の不本意な「配置転換・退職」が起こります。
 結局、草津病院経営のやり方に異を唱える職員は「辞めてもらってもけっこう、経営のいうとおりに働く職員だけ残ればよい」ということではありませんか。

■「国鉄方式」には絶対反対だ

このやり方は、国鉄が分割・民営化されJRが発足した時の「全員解雇・選別再雇用」と同じ構図です。その時には、20万人の職員が半減してしまうような「希望退職」が起こりました。今、人員削減の際に「国鉄方式」が横行しています。私たちが28年前の国鉄1047名解雇撤回・JR復帰を闘う理由がここにあります。
 労働者が、職場で団結して闘えば、雇用と職場の労働条件・安全を守れます。今こそ組合に加入して、闘いましょう!
 さらに経営側は、1病棟で管理職が、浴室清掃業務を行っている人員数や所要時間の聞き取りを行ったことについて、「外注化(外部委託)のための調査ではないか」という質問についても、否定しませんでした。医療・介護以外の業務の「外部委託」も検討されているということです。

■病棟大再編絶対反対!15春闘へ!

草津病院で働く仲間のみなさん!組合は、来る2015年の15春闘での最大の課題として『病棟大再編絶対反対!』を掲げて闘います。
 労働条件の不利益変更、労働環境の悪化、つまり病棟の安全の崩壊をさらに全面的に促進して事件・事故を引き起こす草津病院経営の施策に絶対反対の声を上げましょう!生きていけるだけの賃金の大幅な引き上げを闘ってかちとろう!
 すでに組合には、今回の病棟大再編に関して労働相談が寄せられています。病棟大再編で悩んでいる方は、組合に、ぜひ連絡して下さい。共に団結して病棟大再編絶対反対・反合理化・安全闘争を闘おう!

1病棟の事故の「再発防止策」についての経営側12・5『回答書』

「机は可動式のものを配備する」というところ以外は、すべて職員への「注意喚起」「自己責任」の徹底です。ここに書かかれていることができない状況だから事故が続発しているのです。それが、できないのは、すべて職員が悪い、と言わんばかりの”上から目線”です。
 現に、最近もある病棟では、患者の患者に対する暴力事件が発生しています。
 「状況に応じて」とありますが、危険な状況が事前に認識できていれば事故は起きません。その判断が過重労働のためにできないから事故が発生しているのではないでしょうか。
 根本的には、安全を確保できるだけの人員を配置するしかありません。
 組合は改めて、すべての病棟のケアワーカーの補充を求めます。

※以下に、12月5日、経営側代理人の久保弁護士から出された『回答書』を掲載します。

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回答書

平成26年11月7日貴労組との団体交渉において質問された、第1病棟における事故後の再発防止策について回答いたします。

1.本年8月27日第1病棟における患者による暴力事件を受け、当該病棟内カンファレンスにおいて、次の事故防止策の周知を行った。
・スタッフは、患者から目を離さないこと。
・特に保護室エリア内においては、スタッフは、カルテ記載中等の作業中であっても、ドアがあいた ら注視する。
・上記の対策として、保護室エリア内の机は可動式のものを配備する。
・状況に応じて、保護室は男性看護師2名の対応も行う。
・状況に応じて、入浴の見守り介助は男性スタッフ付き添いのもとで行う。
・朝の保護室清掃および検温は、複数名で対応する。

2.本年10月1日同病棟における患者による性的暴力事件を受け、当該病棟内カンファレンスにおいて、次の事故防止策の周知を行った。
・スタッフは、まず自分の身は自分で守る。患者から目を離さないようにし、リスク管理を怠らない。
・患者のカルテをよく読み、申し送りを十分に理解し、患者のリスクをよく承知しておく。
・状況に応じて、保護室清掃と当該患者の検温は、患者には、ドアから離れた位置で保護室出入口に背を向けて座ってもらうこととし、さらに看護師は、当該患者の背後に立つ等の対応も行う。
以上

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