広島連帯ユニオン草津病院支部ではコロナによる保育園休園によって自宅で子どもを見なくてはいけなくなったことに対する特別休暇を要求してたたかっています。コロナによる保育園や学校の休園・休校が相次いでいますが、国も資本も責任を放棄し、個別労働者、特に女性労働者にその矛盾が押し付けられています。
支部の闘争報告及び要求書(一部名前を匿名に変更)を掲載します。
コロナによる保育園休園では特別有給休暇なし!
コロナウイルス感染を原因とした、保育園の休園や小学校の休校による自宅での保育のための休暇について、組合から「特別有給休暇」を要求していましたが、草津病院から2月21日付で全面否定の回答が出されました。
この問題は、子どもの保育のために職場を休まざるをえなくなった女性労働者の声を反映した要求です。連日テレビのニュースでも、企業が労働者に「特別有給休暇」を与えれば、厚生労働省の「小学校休業等対応助成金」という制度があると伝えていました。私たちはそういう多くの女性の声を代表するような闘いとして草津病院での職場闘争に取り組みました。
草津病院は、K組合員が合計14日間の休暇を取ったことに対して、「(当法人には)制度はございません」と全面否定の回答をしてきたのです。女性労働者が大多数を占める病院職場にもかかわらず、草津病院は死活のかかった女性労働者の生活のことはまったく考えずに切り捨てています。草津病院の職場に、そしてすべての職場に、女性が働いて生きていける制度を作らせないといけない。職場や地域で闘う労働者の団結を作り出し反撃していきましょう!
また回答では、PCR検査に関連した休暇には「「特別有給休暇」」を与えると回答しています。しかし、草津病院はこの1~2月、オミクロン株で患者と職員合わせて約180名という大規模なクラスター感染が発生しました。職場のクラスターが原因で職員が感染するわけですから、草津病院に全面的に責任があります。感染初期の対応に問題のあることは明らかでした。感染区域と清潔区域のエリア別けや人間の移動のための交錯しない動線の確保などが不十分で、職員が欠員となった感染病棟への他の病棟の職員の応援や使い回しが最大の原因です。労働者が心身ともに休養し回復するための「特別有休休暇」を求めて闘いましょう!
要 求 書
草津病院の新型コロナ感染対策としての特別休暇措置について以下の通り要求します。保育園で休園措置が取られたという事実については、園に通っている児童の中で「陽性者」が出たために、Nさんが濃厚接触者と認定され、結果的にはPCR検査で「陰性」が確定したものの、その間、佐伯保健センターから自宅待機を指示されたものです、
この件につき、保育園より公布された「休園証明書」を提出しますので、当時の経緯を調査の上、しかるべき特別休暇を付与されたい。
(2) 草津病院では、同時期に同様の問題で小中学校の休校に対しては、職員に特別休暇が付与されています。K組合員も長男が通う中学校での1日の休校措置による休暇について特別休暇が付与されました。しかし、この取り扱いの違いは不当なものです。感染防止の観点からも説明できません。貴院における特別休暇の取り扱いに関して、その基準や考え方について明らかにされたい。どのような場合に特別休暇が付与されるのか。以下に想定されるケースを分類したので、それぞれのケースについて回答されたい。
①本人が感染した(PCR検査で陽性となった)場合
②本人が濃厚接触者となった(PCR検査で陰性)場合
③家族が感染した(PCR検査で陽性となった)場合、かつ、本人が自宅で保育や介護のために休む場合
(A) 子どもが小中学生の場合
(B) 子どもが保育園児の場合
(C) 高齢者や大人の家族の場合
④家族が濃厚接触者となった(PCR検査で陰性)場合、かつ、本人が自宅で保育や介護のために休む場合
(D) 子どもが小中学生の場合
(E) 子どもが保育園児の場合
(F) 高齢者や大人の家族の場合
⑤家族または本人が、濃厚接触者となって、PCR検査を受け陰性であったが、後に陽性になる可能性があるため、保健センターから陽性者と同期間自宅待機を指示された場合
⑥子どもの学校の休校や保育園の休園によって、本人が休暇を取って子どもの保育をしなければならない場合
⑦本人に発熱やその他の症状があって、受診や静養のために休む場合
(3) 新型コロナ感染はオミクロン株によって、第6波の真っ只中です。草津病院においても感染者が出ており、多くの病院や老人施設でクラスターが発生しております。さらなる感染予防・感染対策が貴院にとっても、私たち労働者にとっても死活的な問題です。職員が安心して働くことができるよう、定期的なPCR検査の実施、特別休暇措置の拡大を求めます。