2017/03/05

3.5国際婦人デー広島行動、韓国テグから来広



 3.5国際婦人デー広島行動を、婦人民主クラブ全国協議会広島支部と広島連帯ユニオンの共催で開催しました。韓国・テグから2人の女性同志を招いて福島町で集会を行い、終了後は市内デモに打って出ました。民衆行動の崔善姫(チェソンヒ)さん、城西工団労働組合委員長の金喜貞(キムヒジョン)さんのアピールを紹介します。

崔善姫(チェソンヒ)さんのアピール

 こんにちは。民衆行動の崔善姫(チェソンヒ)です。広島に招待してくださってありがとうございます。
 資本主義の下では、女性の労働は二重の搾取を受けています。
 資本主義が高度化し、経済は着実に成長しているが、資本の不況とともに賃金は足踏み状態です。家内労働、不払い労働を担っていた女性が、もはや男性労働者の賃金では暮らしていけないと、賃金労働者に進出するようになりました。いわゆる「共働き夫婦」という名の家族賃金経済に変化しているのです。家族賃金経済の形態は女性に賃金だけではなく、再生産の役割もともに要求します。ある少数の女性を除いて大部分の女性は低賃金と不安定労働に進出しました。女性労働者は自分が賃金労働者として生きていきますが、家内労働、子育てについても自分の役割と規定しています。女性労働者は家父長と資本により二重に搾取されています。

 韓国では98年のIMF危機を経験しながら新自由主義が本格的に導入され、現在、労働の柔軟性は極みに達しています。ここで女性労働者の賃金労働市場への進出と系統を同じくしています。このような状況で女性労働者の組織率は5.6%の水準です。新自由主義の雇用の柔軟化は、仕事と家庭の両立ができるという見事な言葉に包まれていますが、女性労働者の労働条件の悪化、全体の労働市場の劣悪化に表れています。すでに韓国の非正規職の比率は50%を超えました。女性の賃労働への進出が家父長の抑圧から解放するのではなく、資本の搾取構造に行く道です。資本のこのような搾取構造を壊さなければなりません。さらに家事や不払い労働について女性の役割だという認識も壊さなければなりません。

 2015年12月28日、日本政府と韓国政府は慰安婦問題について合意し、日本政府が10億円を韓国に与えてもはやこの問題について論議しないと言いました。ここで日本政府は、戦争犯罪である慰安婦についてのいかなる謝罪もしませんでした。日本は韓国の日本領事館前の「少女像」を撤去することを望んでいます。「少女像」は戦争がどれほど残忍だったかを示してくれています。戦争犯罪を認めない日本は「少女像」が不便です。しかし不便であり続けなければなりません。それで戦争がどれほど悪いことか忘れずにいられるのです。韓国政府は北朝鮮の核を理由に韓国の国防を強調し、サードを配備しています。日本の安倍政府は韓国との葛藤を理由に軍事力強化を強調しています。アメリカは東北アジアの戦略基地として韓国と日本をそそのかしています。私たち民衆は戦争に反対し、誰かの政治的立場のために平和が脅かされることを拒否します。韓国の慰安婦問題は、日本の戦争犯罪として明らかに処罰されなければならず、もはや戦争は認められないと言わなければなりません。


金喜貞(キムヒジョン)さんのアピール

こんにちは。城西工団労働組合委員長の金喜貞(キムヒジョン)です。同志たちにトゥジェンで挨拶させていただきます。トゥジェン!
 昨年8.6ヒロシマ大行動で多くの同志たちに初めてお会いしましたが、このように1年ぶりにまたお会いしてとても嬉しいです。招待してくださった広島連帯ユニオン、婦人民主クラブの同志の皆さんに感謝いたします。

 アメリカのドナルド・トランプ、日本の安倍政権と同じ船に乗りましたが、彼らに名刺も出すことができない人が韓国にいます。まさに朴槿恵大統領です。去る4年間、韓国人はこの大統領によってまるで映画の中の一場面のように暮しています。2015年、「ベテランとインサイダー」という映画が1000万人を超える観客数を動員して大ヒットしました。政府と資本家、検察、マスコミが金(資本)を中心に利害関係を結んでいくというもので、結局最後に悪者が処罰されて善良な人は幸せになるという内容です。
 映画みたいなことでしたが、2年後、韓国の人々はそれが映画ではなかったということを知りました。もう3年前です。セウォル号304人の国民が海で死闘を繰り広げていたとき、大統領はヘアスタイルに悩んで胎盤注射を打ちながら美貌を作っていました。国民の命を生かすためのどのような措置も行いませんでした。あの時すでに多くの人々が大統領に失望しましたが、彼女の支持率は40%を維持しました。活動家は大いに絶望しましたが宣伝戦、集会を止めなかったし遺族も365日闘いました。
 しかし、304人の死は、セウォル号は始まりに過ぎませんでした。朴槿恵が大統領になる前から一緒に生活して来た崔順実を始めとした側近が、大統領の代わりをして政府政策に介入し、政府の国務会議を含めた各種の大きな事柄に影響力を行使しましたし、財団法人ミルとKスポーツを設立して三星とロッテなど大企業から数百、数千億ウォン以上の賄賂をもらいました。国民の家計借金が1300兆ウォンを超え、一日に40人が自殺をして、一日に7人が散財で死んでいく大韓民国で大統領と政治家たち、資本家にとって重要なことは国民の生命ではなかったのです。どうすればもっと多く金儲けできるか。これだけが重要でした。

 このようにして作られたのがすぐ、鉄道と医療など公共部門の民営化と成果退出制(低成果者解雇)です。労動者派遣法の許容職種をもっと拡大して、非正規職を一般化して、全国教職員労組を法外労組にしました。民主労総を破壊するために労働法改悪を寄せつけてアメリカと日本が望むとおり星州にサードを配備させました。国定教科書を作って高木正雄と呼ばれる自分の父親、まさに朴正煕大統領を神格化して日本の韓国支配を正当化しようとしました。話に聞いていた政経癒着!このすべてがすぐ崔順実のタブレットPCで明かされる瞬間、韓国人は皆怒りに包まれたし朴槿恵の支持率はあっという間に6%以下に落ちました。
 どうですか?同志たち!日本にもこんなことがあったのですか?変えなければならないものが単純に法と制度ではなく政権と資本、そして資本主義自体という事実!私はあまりにも鮮明に見えました。

 昨年11月からすぐ昨日3月4日まで朴槿恵大統領拘束を要求する19回目の時局大会、蝋燭集会がありました。百万名以上が参加した集会も数回ありました。日本の同志は、どうやって韓国労働者民衆はあのようにたくさん集まることができるのか気になって、その方法を教えてくれとおっしゃいます。私もよく分からないです。しかし、明らかなことはその間労働者と民衆の血の涙や闘いがあったから可能であったということです。朴槿恵が当選した直後、これ以上希望を見られないと10人を超える闘う労働者が自決を選択しました。雇用者側の弾圧が恐ろしかったのではなく民主労組を立ち去る仲間をこれ以上見られなかったのです。
 右派と呼ぶことができる朴槿恵の当選は、韓国の政治圏で左派と呼ばれる民主党政権10年の間の実情によって反対給付として誕生したのです。民主党政権は1997年にIMFを理由に整理解雇制を取り入れて非正規職法を作り、韓米FTA、労働組合に損害賠償請求、イラク派兵など経済危機のすべての責任を労働者民衆に擦りつけました。その期間に30人余りの労働組合の烈士が発生しました。その頃民主党は–もはや死で抵抗した時代は終わった-と烈士の名誉を汚して民主労組に無条件降伏を要求しました。現在与党であったし当時は野党だったセヌリ党は民主党の政策に賛成したが、野党であったから漁夫の利で大統領を当選させることができました。
 セヌリ党の大統領当選は民主労組運動を破壊しようとする資本家に羽をつけてくれました。金(資本)でできないことがないのが資本主義で、特に右派政権であるからもっと可能なことでした。労務法人である「創造コンサルティング」は、労組を破壊してくれると大っぴらに宣伝しました。私設警備会社「コンテクトス」は、機動隊のような準備をしてストライキ現場にいつでも駆け付けると宣伝しました。この二つのグループに金を出した資本家と労働部、検察、警察、会社がグルになって数十の民主労組を壊しました。損害賠償を請求してこれ以上民主労組に加入する労働者もいないようにしました。拘束された労働者、首になった労働者はそれが皆、総資本(政権と資本家)たちの共同作品であることを知って、8年が過ぎる今まで原職復帰と民主労組を守るために闘っています。日本でも30年以上闘っている動労千葉の解雇労働者がいることで分かっています。むしろ韓国の労働者である私は昨年その同志たちに会ってあまりにもたくさん学びました。

 世の中を変えるという闘いをする人に年齢は重要ではないということです。整理解雇撤廃を要求して闘う双竜自動車の労働者。9人の解雇者を諦めずに法外労組になった全国教職員労働組合。裁判所によって2番目に正規職転換判決を受けたが、私一人だけ正規職にならない!現代自動車すべての非正規職を正規職化せよと闘う現代自動車の非正規職労働者。本当に言葉で言い表せない労働者と労働組合の闘いがあったから現在の労働者民衆の団結が可能であると思います。
 また、施設から抜け出して地域で一緒に生活することを要求して全国障がい者の同志たちがソウル光化門地下鉄の駅で闘争してから1500日が過ぎました。彼ら彼女らは這いつくばって漢江大橋を渡って、時には玉砕闘争も繰り広げて、野宿での籠城もものともしないです。韓国で一番力強い集会隊伍と言えば彼ら彼女らを漏らすことはできません。私たちはいつもこの同志たちに学んでいます。
 2015年11月、民衆総決起に参加したため警察が撃った放水銃に当たって亡くなったペクナムギ農民、彼の叫んだ掛け声は米価21万ウォンという大統領選挙公約の履行でした。朴槿恵ゲートが発表された日、あいにく彼の遺体解剖が予告されたがゲートによって阻むことができました。しかし彼を殺した警察は誰も処罰されなかったです。むしろ昇進したし、名誉だと言わんばかりに引退しました。全国農民会ではペクナムギ農民の葬儀をしながら、葬儀が終りではなく農民の生存権を守るための闘いの開始!責任者を処罰するために最後まで闘争することを決意しました。この農民隊伍も「町の政治」の重要な隊伍です。
 同志たちもよくご存じの民主労総ハンサンギュン委員長、拘束されてから1年が過ぎています。ペクナムギ農民と同じ日に同じ場所で、今、労働者民衆の闘いより1年先に闘ったことが理由でした。ハンサンギュンは民主労総委員長というだけではなく1500万労働者皆の委員長であるから、彼を監獄から救い出すことは韓国の労働者皆の任務です。

 昨年11月から始まった民衆総決起と19回にわたる蝋燭の闘いを「町の政治」、「広場の政治」と呼びたいです。不可能のようであった朴槿恵政権が崩壊直前に至って、労働者数百人を死に至らせてからも大丈夫であった三星電子・李在ヨン副会長も拘束されたし闘争していた労働組合も一つ二つ、解決の糸口を見出しています。「町の政治」、「広場の政治」はまさに労働者民衆の終わりのない闘いの結果で、諦めずに闘うときだけがいつかその姿を現わすと思います。

 その町でもいくつか争点が作られています。何点かだけ申し上げたいです。
 一番目は手続き的な民主主義はあるが本当の民主主義は何なのかについてです。朴槿恵が大統領として問題が多いから一日も早く退陣して拘束されることは必要です。しかし朴槿恵だけ退いたといって変わることはないです。すでに民主党政権を経験したからです。本当の民主主義は労働の価値がまともに見返りを受けるのです。障がい者の移動の権利と生存権が保障されるのです。農民が安定した生活を保障されるのです。これが本当の民主主義ではないですか?
 二番目は非暴力についてです。ペクナムギ農民が警察暴力によって犠牲となったのに、警察のバスに花をさして抱擁する人々が多いです。警察に悪口を言う人々がむしろ偽装活動家だと誤解を受けたりします。闘わなければならない時も避けます。これが本当の平和でしょうか?
 三番目は労働、労働者、労働組合についてです。分断された国であるから可能な話です。労働組合が従北、親北朝鮮の共産主義者というイデオロギーが幼い頃から根深く差し込まれているから、町で労働組合の話を聞くことを不便だという人々がいます。頭の中にある思想のため監獄へ行った人々も多いです。どのように乗り越えなければならないでしょうか。
 四番目は朴槿恵でさえなければよいのかという考えです。予想どおりなら今年5月に大統領選挙があります。朴槿恵さえいなければよいのではなく、新自由主義に対する反対、資本主義に対する反対を確かにする人が大統領でなければなりません。そうではありませんか?

 最後に私が差し上げたい話は、たくさん集まることも重要であるが、本当に重要なことは数字が少ないとしても最後まで闘争するという精神だと思います。日本の動労千葉の同志たちの闘いと広島連帯ユニオンの同志たちの闘いを学んで、昨年城西工団労働組合の4人の労働者が長期間ストライキ闘争をしました。工場閉業によって整理解雇があったが皆復職したし、2人の新規組合員も生まれました。この闘いのため、資本家に城西工団労働組合はいい加減に扱ってはいけない労組という考えを持たせました。これがまさに労働者のもっと大きな力ではないでしょうか?

 同志たち、何日が経てば3.8国際婦人デーです。労働者の中で女性は賃金と雇用などで差別を受けています。しかしその差別は労働解放の社会、新しい社会で100%解決されると思います。「親を恨め!金も実力だ」と話す資本の世襲にけりをつけて労働者民衆が主人となる社会に向けて一緒に進軍しましょう。

トゥジェン!

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