2015/10/21

医療福祉で働く仲間は労働運動の先頭に|草津病院支部


今こそ労働組合が闘いの先頭へ!

11.1東京・日比谷野音へ!


『医療の現場』No.101
草津病院支部
2015/10/21

■「介護事故」の一切の責任は資本家にある!

介護労働者による「虐待」がマスコミで連日キャンペーンされています。広島では、有限会社 美泉が運営する『よってきんさい古江』の施設2階から転落した高齢者を「放置して」死亡させた容疑で介護職の青年労働者が逮捕・起訴されました。
 ふざけるな! 冗談じゃない!全国の介護職場では怒りがふつふつと沸き起こり始めています。不当なデッチ上げ弾圧、解雇、団結破壊の攻撃に対して、全国で反撃が始まっています。当たり前の怒りが押しつぶされてきた介護職場の労働者の怒りは、深く激しく、決壊寸前の状況に向かいつつあります。
 『労働者に責任はない。事故の一切の責任は資本にある』と真正面から言い切り、団結を呼びかける階級的労働運動の旗が、職場に目に見える形で打ち立てられたとき、この怒りに火が放たれ社会が変わるのです。
それは間違いなく始まっています。大恐慌と戦争の時代、資本家の絶望的な生き残りのため、「安全より金」の新自由主義に対して一千万の労働者たちが行動を開始し、職場や国会前、街頭で安倍を追い詰めています。

■医療福祉で働く仲間は、社会を変える労働運動の先頭に起とう!

安倍政権は総崩壊の危機にあえぐ新自由主義の最後の生き残り策として『成長戦略』を叫んでいます。その最大のターゲットとして医療・福祉、介護分野の徹底した民営化、営利化を進めてきました。「医療の岩盤規制打破」を掲げ、投資先を求める過剰資本が寄ってたかって医療、介護を食い荒らしカネもうけをたくらむ─それこそが安倍成長戦略の最大の核心点です。
 そして戦争法と完全に一体で9月16日に成立した改正医療法は、ついに『持ち株会社による病院経営』を合法化してしまいました。
 今回の安倍成長戦略-『新3本の矢』で言われている「介護離職ゼロ」とは、介護労働者を非正規職化し、凄まじい貧困と格差、過労死・過労自殺へと突き落とすものに他なりません。TPPも『沈みゆく大国・アメリカ』で堤未果さんが報告しているアメリカの現実-巨大製薬会社と保険会社による皆保険制度の解体と労働者の非正規職化として、私たちに襲いかかってきます。

■「聖職者」ではなく労働者として、怒りの声を上げよう

今こそ、ハッキリさせましょう。医療や介護という人間の命を扱う労働、人間社会が人間社会であり続けるために必要不可欠な労働は、もともと社会全体のものです。それは資本家が利潤を得るための手段などではありません。そうあってはならないのです。病気になった人間、介護が必要になった高齢者、障害者を社会全体で守るということは、人間社会の共同性の根本にかかわることです。
 医療・福祉、介護現場の労働者は、賃金労働者です。なのに、資本家をはじめとするあらゆる人々によって、医療・介護の労働者が、賃労働と資本の関係とは無縁の「聖職者」として位置付けられ、当たり前の労働者として声を上げることは抑えつけられてきました。今、医療・福祉、介護の現場では、本来は人間が共同して生きていくための根本にかかわる労働が、ひっくり返されて「患者さんのため、利用者さんのために」の美辞麗句の下、不平不満を言わず”自己犠牲精神で頑張る”のが当然とされています。この考え方が労働者を過重労働へと追いやるのです。
 「患者や高齢者、障害者の命を守る」という人間が共同で生きていくために最高の団結が発揮されるべき現場で、医療、介護労働者は極度に疲弊し、人間性をも、命さえも奪われているのです。そこでは、また患者や高齢者、障害者の人間性も、命も奪われています。
 この裏では、資本家たちが巨大な利潤を蓄積しています。医療・福祉、介護労働者の劣悪な労働条件と低賃金、患者・高齢者、障害者の自己負担増を通して、資本家たちの利潤が、さらに生み出されます。安倍成長戦略の下での『医療・福祉の民営化』『営利化』は、それを一気に極限的に加速させていきます。
 私たち医療・福祉、介護労働者が人間社会の共同性の根本にかかわる労働者としての誇りを取り戻し、患者、高齢者、障害者の命を守り抜いていくためには、資本主義、新自由主義を打ち倒していくしかありません。そして同時に、患者、障害者を生み出す最大の要因である戦争、核、長時間労働、安全破壊と真正面から闘う存在として誇りを持って起ちあがることです。

■闘う労働運動の旗を掲げ、11.1日比谷1万人大結集へ

安保国会での戦争法案強行採決に対して、労働者民衆の中にはあきらめや敗北感など微塵もありません。それどころか、さらに多くの労働者民衆が怒りを新たにして『闘いはこれから』と起ちあがっています。改憲に手をつけられないままの戦争法の暴力的強行こそ、安倍政権の破産の表明であり、今や一千万の規模の労働者民衆が後戻りすることのない怒りを爆発させています。

■朝鮮侵略戦争をゼネスト・国際連帯で阻もう!

今、世界大恐慌の本格的激化は、朝鮮侵略戦争情勢を急切迫させています。今こそ労働者のゼネスト(一斉ストライキ)で戦争と非正規職化をとめよう。
 闘う労働運動の前進、ゼネストと国際連帯、労働者が主人公の社会をうち立てることが勝利への道です。全国の医療福祉、介護職場に渦巻く怒りを束ねて、11.1全国労働者総決起集会の大結集を切り開こう。
 全ての医療・福祉、介護で働く仲間のみなさん!団結して労働組合で闘い、職場と社会を変えていこう!

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