2015/12/29

非正規労働者が闘って勝った|八丁堀通信号外を発行


非正規労働者が闘って勝った!悪いのは派遣会社アクオ西日本と福屋だ

賃金支払い命令勝ち取る!不当労働行為認定!派遣労働者に対する雇い止め解雇は違法・不当!

『八丁堀通信』号外
2015.12.29

★福屋百貨店の地下食品レジで働いていた派遣労働者=私、谷口恭子が、労働組合活動を理由に解雇されたことは、違法・不当であると、広島県労働委員会が認定!
★不当労働行為の認定と賃金支払い命令を勝ち取りました!

 すべての人に訴えます。労働者は使い捨ての駒ではありません! とりわけ非正規で働く仲間の皆さん。私たちは常に、いつクビを切られるかわからない、いつ「契約はこれ以上しない」と言われるか分からない、そうした不安定で日々おびえる暮らしを強制されています。
 でも決してそれは「仕方がない」ことではありません。派遣や請負、契約社員、嘱託、パートなど……資本・経営者は利潤=儲けのためにいかに人件費を削るか、どうやったら労働者に支払うべき賃金を可能な限り少なくできるか、ということを必死で考え実行しています。安倍政権は資本家の意志を体現し、解雇事由の(「解雇の金銭和解」法制化)を叫んでいます。でも、労働組合の団結があれば、解雇は自由にはできません。闘って勝ちましょう!
 私、谷口恭子は、派遣会社アクオ西日本と2ヶ月更新の契約で、福屋の地下食品売り場のレジで働いてきました。ブランドと信用を売りにする福屋はなんと、レジを1台ごと違う派遣会社と契約し、さらには「派遣」と「請負」を混在させるという違法行為を平然と行っていました。契約している始業時間よりも早く朝礼を行うなど、でたらめです。私は広島連帯ユニオンという労働組合に入り、労働者の権利を守るために闘い、国鉄1047名解雇撤回署名を職場の仲間に訴え集めました。すると突然、派遣会社から不当な雇止解雇にあいました。福屋門前でのビラまきなど1年あまり闘って、ついに労働委員会が、派遣会社が違法・不当であることを認めました。この県労働委員会の命令は、全国的にみても画期的な非正規労働者の勝利です。非正規で働く皆さん、そして「自分はまだ正社員だから」と考えている皆さん、資本・経営者は労働者の生活や命など顧みることはありません。団結して闘いましょう!

2015/12/26

介護労働者Tさんへの「みせしめ重刑」を許さない|医療福祉支部


「よってきんさい古江」転落死亡事故、本日判決公判

検察の「懲役5年」求刑 徹底弾劾
介護労働者Tさんへの「みせしめ重刑」を許さない


 本年5月18 日に(有)美泉の運営するグループ ホーム「よってきんさい古江」で起こった認知症高齢者の転落死亡事故で、広島地検は、去る12 月22 日、事件当日に1 人で夜勤をしていたTさんに「保護責任者遺棄致死罪」での懲役5 年の求刑を行いました。私たち広島連帯ユニオンは、この「みせしめ」ともいえる不当な求刑を心底から弾劾します。本当に許せない!
 美泉の介護現場の過酷な労働実態、とりわけ1 人夜勤による過重労働と要員不足の中で、恒常的に安全が崩壊し、事故の危険が高まっていた状況をまったく省みることなく、すべての責任を介護労働者に押しつけることは、絶対に認められません。
 12 月25 日、15 時から地裁で判決公判が開かれます。私たちは、広島地裁が不当な有罪判決を下すことを許さない。そして裁判員のみなさんが、Tさんと同じ労働者として、無実・無罪の判決を出すよう求めるものです。

事故の責任は現場労働者には一切ない!

検事は論告求刑の中で、Tさんに「保護義務の怠慢」があり、そのため「被害者が死亡するという重大な結果となった」と言い切りました。さらにTさんが「自己中心的な行動を取った」と『極悪非道な介護労働者』であるように描き出しています。しかし、検事が言うように「119番通報」をするという「当たり前」の行為が、現場の判断ではできないのが美泉の介護現場です。Tさんは7 日間連続夜勤をし、些細なことで精神的にも物理的にも追い込まれるような職場環境の中で、働かざるをえなかったのです。
 業務のすべてを電話で報告させ、現場の労働者を「遠隔操作」でもするように従わせる(有)美泉・福川千富泉代表の下、経営方針に従わなければやっていけない労働環境が美泉の現場にはあります。特に「119 番通報する事態」や「医者を呼ぶこと」は、美泉が「医療もふくめて万全のケアをしている」という謳い文句に反することであり、徹底的に統制されていました。現に勝手に119 番したということで厳しく責められた労働者もいます。そういう美泉の過酷な労務管理の問題を抜きにして、「労働環境が過度であったとしても量刑を緩和すべきではない」とか「労使問題は関係なく過度に配慮する必要はない」と切って捨てることはできません。
この介護労働者が現場で、適切な判断ができなくなる程の過重労働や精神的圧迫(ストレス)を与え続けないと職場が回らない状況こそが事故の原因であり、Tさんにすべての責任を負わせることは絶対に認められません。こんな求刑が認められ、重罪にされ投獄されるなら、すべての介護現場の労働者は安心して働くことができなくなります。

「1 人夜勤」が事故の根本原因だ!

裁判では、検察・裁判所はいうにおよばず、弁護側も「1 人夜勤」の問題にふれませんでした。認知症老人を9 人も夜間(深夜)に1 人で世話をするのは大変な重労働です。しかし現在、美泉をはじめ多くの介護施設で、1人夜勤が行われています。
 1人夜勤は、今や介護施設では「当たり前」「常識」になっています。医療・福祉の現場では1 人での夜勤は絶対に安全を確保できません。しかし経費削減のために1 人夜勤がはびこっています。激しい精神的な負担や過重労働が労働者をむしばんでいきます。介護の現場の労働者の離職率が高いのは、こういう精神的な重圧に耐えられないからです。

介護現場で働く仲間は、怒りを持って働いている

Tさんは、介護の仕事を誇りにして、夜勤専門職で休みは1 ヵ月に2日か3日、8年も実家に帰れない状況で働き続けていました。勤務の要請の電話は断ることができず、自分がシフトに入らなければ他の職員にしわ寄せがいってしまう、とすべて請けて勤務してきました。こういうまじめに勤め上げてきた労働者の勤務態度をあげつらい「卑劣で」「悪質」であり、「介護福祉士という国家資格を持ち、高いモラルが求められるのにもかかわらず福祉への社会的信頼を失墜させる」とは、よくぞ言ったものです!
 福祉の社会的信頼を失墜させているのは、現場の労働者ではなく、(有)美泉のような「高品質の介護や医療」を売り物にして、労働者に矛盾の一切をしわ寄せして、収益を上げている介護施設経営者や資本であり、それを容認している労働行政や福祉行政です。介護労働者は「安全より金もうけ」のあり方に怒りを持っています。

すべての労働者は、労働組合で団結して闘おう!

介護で働く仲間のみなさん!Tさんの事態は決して「人ごと」ではありません。明日、自分の身の上に起こってもおかしくないことです。
 すべての働く仲間のみなさん!これは単に介護職場での事故の問題に限ったことでもありません。現在、外注化や非正規職化はあらゆる産業で急速に広がっています。外注化や非正規職化は、業務が細切れにされて会社の責任があいまいになり、経営者が安全に配慮せず事故が多発します。さらに経営者が、飽くなき金もうけに走ることを本質にしています。自らの生活と命を守り、生き抜くために、働く仲間は労働組合で団結して闘おう!
 私たちは、検事の懲役5年の重罪求刑を絶対に許さず、Tさんと団結して闘い抜きます!働く仲間のみなさん、広島連帯ユニオンで共に闘いましょう!

2015年12月25日
広島連帯ユニオン



ひろしま労働学校で『階級的労働運動と青年指導部』をレポート|青年部

 12月19日にひろしま労働学校の第8期6回目の講座が開講され、広島連帯ユニオンの山下執行委員が青年部を代表してレポートしました。『階級的労働運動と青年指導部建設』−全労働者階級の未来を賭け、動労総連合を全国へ!−と題した提起は、青年が労働者階級のリーダーとして飛躍する決意にみなぎるものでした。動労西日本のJR広島印刷事業所廃止絶対反対の闘いと一体で、外注化阻止!非正規職撤廃!をかかげて16春闘へ!
 

2015/12/24

機関紙『きょうちくとう』113号を発行|高陽第一診療所労組

理事会の不当労働行為により、またもや交渉不成立!
新施設「全面的稼働」による矛盾・犠牲の押し付けを許さない!

『きょうちくとう』 113号
2015 年12 月24 日
高陽第一診療所労働組合

 12 月12 日(土)、団体交渉を再設定しましたが、理事会は「理事会が要請した傍聴者」として中村新施設長を参加させました。前回の団体交渉での労組からの抗議を認め、総務の出席は取りやめたものの、今回も対等な関係としての交渉の前提を破壊しようとしたことは、絶対に許せません。労組としては、新施設長の退席を求めましたが、理事会は頑なに拒否したため、労組としては、やむを得ず団体交渉不成立と確認し、打ち切りました。

団体交渉破壊は重大な不当労働行為

 新施設の事業収支、今後の見通し、どのように運営しようと思っているのか、労組は理事会の責任ある説明を求めています。新施設、診療所本体で働く全職員にとって大きな問題です。団体交渉は、それを明らかにさせる場です。特に新施設の運営について、実際には現場にまるなげされていることを、明らかにし、矛盾の原因はどこにあるのかを、追求していきたいと考えています。
 理事会の回答書では、「高陽第一診療所建設、運営の理念で運営していきます。この理念で啓蒙、教育していきます。・・利用者さんの個別性に応じた安全な介護をめざしています。」としています。そして人員要求に対しては「デイサービスの介護職員は足りていると思います。」と、現場労働者の声を聞き、一緒に作っていこうとする姿勢は全くありません。今回の団体交渉でも「労組は事業妨害をしている」と労組攻撃を行い、「敵に向かっていろいろな内情を明らかにする必要はない」(理事長)と、新施設に関する質問にはそもそも答えるつもりもないことを明け透けに発言さえしています。こうして反対の声、批判の声に一切耳を傾けない理事会の姿勢が現状を生み出しています。

介護現場の外注化・非正規職化とたたかおう!

 来春2 月の「全面的稼働」が理事会の目標になり、どんな運営ができるのか、どんな介護をしていくのかは、後回しになっています。矛盾や問題は職員の労働条件と、利用者・患者に押し付けられることになりかねない。それは社会全体の、『介護の大崩壊』の状況を見れば明らかです。グループホーム「よってきんさい古江」の転落死亡事故でも、一人の介護労働者への責任転嫁を許さないと、広島連帯ユニオンで、たたかっています。
 理事会に団体交渉を求めていくこと。経営責任を取らせていくこと。この労働組合の取り組みが職場を変え、社会を変える第一歩です。労組に結集しともにたたかいましょう!

2015/12/23

動労千葉を支援する会・広島 総会を開催


12・23動労千葉を支援する会・広島 第8回総会を開催

 去る12月23日、動労千葉を支援する会・広島の第8回総会を広島市東区民文化センターで開催しました。総会には動労西日本、広島連帯ユニオンをはじめとした労働組合、さらには広島県労働組合交流センターや婦人民主クラブ全国協広島支部などの闘う仲間と会員、30名が結集しました。
 総会に先立ち、2015年の11・1集会と11・14韓国民衆総決起の報告ビデオを上映し、今秋の闘いの勝利の地平を改めて確認しました。
 その後、総会に入り、司会を広島連帯ユニオンの真保修一副委員長が務め、基調報告は壹貫田康博広大生協労組委員長が行いました。
 基調報告では、2015年の闘いを総括して、動労千葉物販や地域の労働組合回りの報告と今後の闘い方についての提起がありました。2016年には、貧困と戦争を打ち砕く国鉄闘争全国運動の新たな発展をかちとり、2・14中四国国鉄闘争集会へ大結集しよう!という運動方針が確認されました。
 さらに特別報告として、動労西日本の岡崎昭夫組合員と大江照巳委員長が「広島印刷事業所廃止絶対反対闘争を打ち抜き16春闘に勝利しよう!」と訴えました。
 活動報告には、高陽第一診療所労組、婦民新聞安芸太田読書会、広島連帯ユニオンなどが発言に立ちました。その上で事務局の仲間から、県内での労組回りの現況を報告し、「職場には怒りが満ち、闘う方針が待ち望まれている。大胆に物販と新署名を持って職場に分け入ろう」と提起がありました。
 まとめに立った広島県労組交流センターの植野定雄さんは、「安倍政権は第3次世界大戦ともいうべき戦争情勢の下、改憲攻撃を強めてきている。この戦争政治を打ち砕く力は、国鉄闘争全国運動の中にある。7月参院選(衆参同日選)は大決戦だ。2・14国鉄集会の大結集をかちとり、16春闘へ攻めのぼり、その地平で選挙戦を闘い抜こう!」と述べ、団結ガンバローで総会を締めくくりました。
 今回の総会は、韓国・民主労総がゼネストをうちぬく中での開催となり、国際連帯の闘いとしてかちとられました。2015年を通じた国鉄闘争全国運動の前進-「動労総連合を全国に!」の闘いの進展によって、闘う拠点として「闘いはこれからだ」と国鉄闘争を粘り強く闘い抜く労働組合が階級闘争の前面に躍り出る時が来ました。それは、動労神奈川・動労総連合新潟・動労福島の結成、動労千葉と動労水戸の外注化阻止・非正規職撤廃・被曝労働拒否の闘いが、正規―非正規の労働者の団結を生み出し、青年労働者を獲得する時代を切り開いていることに示されています。
 動労千葉を支援する会・広島は2016年、動労総連合・動労西日本と一体で、「第二の分割・民営化絶対反対」の闘いとして、JR広島印刷事業所廃止絶対反対を貫き、ストライキで闘う動労西日本と固く団結して、動労西日本の組織防衛と拡大、動労千葉を支援する会・国鉄闘争全国運動の新たな発展を実現していく決意です。


JR広島印刷事業所廃止絶対反対で闘います!
動労西日本の岡崎さん

2015/12/21

機関紙『団結』No.231を発行|広大生協労組

12月11日団交をやりました!準職員Aの「賃上げなし」はおかしい!

『団結』231号
2015年12月21日
広大生協労働組合

組合)最低賃金の改定を受けての、準職員Bのみ賃上げ・準職員Aは据え置き、というのはおかしい。理事会の「説明」は根拠がない。納得できない。
 ↓
理事会)明文化されているものは、就業規則などと職務規程だけである。賃金格差があるのは、仕事内容が違うから当然。
 理事会のこの回答は、パート労働者と嘱託職員の賃金を、正職員より断然低く抑えつけるための論理です。絶対認められません!
組合)組合の要求は最低時給千円以上。改めて、準職員Aの希望者全員を嘱託化にし、正職員の賃金の8割相当を支払うことを要求します。正職員と準職員Aの格差はおかしいと思わないか?賃金格差の根拠を説明せよ。パート労働法で罰則付きで義務付けられている。
 ↓
理事会)正規職は準職員に仕事の指示をするから賃金格差は当然。(正職員と準職員Aの格差の根拠については)整理して回答する。
 理事会は、正職員と準職員の業務内容の違いについて、団交の場では、「夜間の連絡先」「パートをまとめて指導する」といったことしか挙げることができませんでした。広大生協の労働者のほとんどは「パート労働者」です。準職員の存在抜きに、広大生協のどの職場も1日だってまわりません。賃金格差をなくすことを要求します。

一時金「今後は当然減らす」

組合)一時金について、業績によって規定より減らすことがあるのか?
 ↓
理事会)そうだ、それが本来。
組合)これまで大幅な赤字でも一時金の減額はなかった。
 ↓
理事会)今後はそうしない。(業績によって一時金を減らす) 

マイナンバーについて

組合)マイナンバーについて、提出を強制するのか。
 ↓
理事会)提出を求める。就業規則に明記することも考えている。

 マイナンバーは、国家が全住民・法人を監視し管理する「国民総背番号制」です。個人と法人に番号を付け、コンピューターで全情報を管理して、治安国家化と戦争動員、徴兵制、徴税徹底化と社会保障取り上げを狙うものです。一人ひとりに個人番号がふられ、名前、住所、生年月日、性別、来年からは、雇用保険などの書類に番号記入を求められ、政府は今後、税や年金、社会保障、銀行口座や戸籍、運転免許証や保険証、カルテ、図書館カード、パスポートなどに拡大していくとしています。勤務先、収入や資産、家族構成、病歴や思想傾向、経歴や犯歴などを丸裸にして国家が掌握しようとしています。、マイナンバー法は番号提供を「求めることができる」とするだけで強制できず、提供拒否で罰せられることはありません。
 マイナンバー制度のために、郵便局の労働者には土日返上、残業続出の過密労働が押し付けられ、受け取り拒否も続出しています。早くも汚職事件まで起こっています。マイナンバー制度は始まる前から破たんしています。
 戦争へ向けたマイナンバー制度に反対しましょう。

2015/12/19

三菱広機分会が定期大会を開催


 三菱広機分会は、12月19日午後1時から組合事務所で今年度定期大会を開催しました。今大会は、全員が退職し、全造船機械から脱退しての最初の大会になります。運動方針にプラスして組合組織のありかたなどについて討論しました。
 広機分会は当面このまま組織を存続して運動を続ける、役員体制は留任、等について決議しました。
 その後、忘年会を兼ねて懇親会を持ちました。

ー今年度の方針からー


<スローガン>
憲法改悪阻止、戦争法を廃棄しよう
三菱支部の一員としてアスベスト、じん肺・合理化闘争を闘い、職場の労働者と団結しよう
労働者派遣法を撤廃し非正規雇用をなくそう
三菱の兵器生産、原発生産に反対しよう
すべての原発を直ちに廃炉にしよう
連帯ユニオンと共に地域、世界の闘う仲間と連帯しよう

<今年度の方針>
2)広島連帯ユニオンと連帯しよう
 広島連帯ユニオンは地域の労働組合として活動しています。春闘・職場要求などの活動に加え、労働相談活動、派遣労働者の首切り問題、拠点職場労働者への再雇用拒否の不当労働行為の取り組み、特に介護保険・報酬の改悪による老人ホームの労働問題などを積極的に取り組んでいます。
 広機分会も地域の労働組合の一員としてユニオン活動に参加します。

2015/12/18

アクオ西日本労働委員会闘争で勝利命令|広島中央支部


 12月18日、アクオ西日本の不当労働行為に対する命令が広島県労働委員会から交付されました。谷口組合員への雇止解雇が全く不当であったことがますます明らかになりました。労働組合に団結させない攻撃を打ち破り、非正規職こそ団結しよう!

ー労働委員会命令主文ー

1 被申立人株式会社アクオ西日本は、申立人組合員谷口恭子を平成26年8月1日から雇用契
約が2か月間更新されたものとして取り扱い、同年9月30日までの賃金相当額及び同年8月
分、9月分について、それぞれ賃金支払日の翌日から支払済に至るまで年5分の割合による
金員を支払わなければならない。

2 被申立人株式会社アクオ西日本は、本命令書受領の日から2週間以内に下記の文書を申
立人広島連帯ユニオンに交付しなければならない
       記
当社が、貴組合所属の組合員谷口恭子に対して、平成26年7月31日をもって雇用契約を終了させたことは、広島県労働委員会において、労働組合法第7条第1号に該当する不当労働行為であると認定されました。今後、このような行為を繰り返さないようにします。

ー12月19日中国新聞25面ー

賃金支払いを命令

 県労働委員会は18日、人材派遣のアクオ西日本(広島市中区)が、社外の労働組合に加入する40歳代のパー卜女性を雇い止めにしたことは不当労働行為に当たるとして、契約期間2カ月分の賃金を支払うよう命じた。
 命令書などによると、同社は昨年4月、中区の百貨店食品売り場のレジ打ちスタツフとして、2力月契約で女性を雇用したが、同8月以降の契約を更新しなかった。女性が加入する広島連帯ユニオン(安佐南区)が同7月、県労委に救済を申し立てた。
 命令書は雇い止めの理由について、同社がユニオンとの団交で、この女性が組合活動で他の同僚従業員ヘ署名依頼したことなどに言及したと指摘。「(組合活動に対する従業員の)苦情が判断材料なったと推認される」と結論づけた。同社は「対応を協議している」と話している。

2015/12/11

山陽測器不当解雇、団交報告の社前闘争

 12月11日、山陽測器M組合員への不当解雇撤回を求め社前闘争を行ないました。11月26日に行なった団体交渉の報告ビラを配布しました。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

山陽測器不当解雇 11・26団体交渉報告

解雇の不当性がますます明らかに!
解雇は殺人!直ちに解雇を撤回せよ!
解雇撤回・原職復帰まで闘うぞ! 団結しよう!


 11月26日、山陽測器M組合員への不当解雇の撤回を要求し、広島連帯ユニオンは団体交渉を行いました。
 ひとことで言って、今回の解雇がいかに不当な解雇であるかますますはっきりしました。M組合員は社長の姿勢を徹底弾劾し会社側を圧倒しました。

解雇は殺人だ! 「死ね」の暴言を実行した会社

 団交ではユニオンから「労働者にとって解雇は労働者から生活の糧を奪い、『死ね』ということと同じこと」「桐木司部長はM組合員に『死ね』という暴言を吐いたが、会社はそれを実行に移した」と徹底弾劾。解雇をあくまで撤回しない会社側に対して、「ユニオンの総力で解雇撤回・原職復帰まで闘う」と戦闘宣言をたたきつけました。

「社内が疲弊することが即日解雇の理由」⁉

 団交のなかでユニオンは「なぜ『15分後には部外者』」という「即日解雇」という手段で解雇したのかを問いただしました。しかし、社長も代理人弁護士も30分近くも「法律には触れていない」とか「就業規則の手続きに従っただけ」というごまかしの言葉に終始し、逃げ回ろうとしました。山陽測器の就業規則では解雇の手続きについて、30日前に予告するか、解雇予告手当を払って即日解雇するかどちらかで行うと記載されているだけです。事前に解雇を予告して解雇にすることもできたのに、なぜそうしないで、即日、しかも終業時間の15分前になって通告する解雇を強行したのか? なぜ11月13日以後M組合員を1日たりとも出勤させたくなかったのか? ユニオンの徹底追及に対して社長は「Mさんが社内にいると他の社員にとって苦痛だから」「社内を疲弊させるから」などというふざけきった「理由」を弱々しく述べるだけ。しかもM組合員自身がそれに対して具体例を挙げて反論・追及すると、まともに答えることもできませんでした。
 即日解雇にした本当の理由ははっきりしています。30日後の解雇にすればMさんはユニオンの組合員として30日間職場で徹底的に闘うことになる。このことを会社は恐怖したのです。
 はっきりさせなければいけないのは、「社内が疲弊するから」などという理由は解雇そのものの理由にも、もちろん即日解雇の理由にもなりません。「こんな理由で解雇して今後裁判などに耐えられると思うのか」というユニオンの追及に社長は「耐えるしかない」などと弱々しく答えるのみ。団交の全体を通じて解雇の不当性がますます明らかとなりました。

追い詰められているのは会社だ! 職場に団結を作ろう!

 団交を通して今回の解雇の本質がよりはっきりしました。
 第一に、会社は労働者を「使い捨ての消耗品」としてしかとらえておらず、社長が気に入らなければ好きなように解雇してよいと考えているということです。
 桐木司部長の「死ね」という暴言(11月5日)は会社の役員全体の本音です。日頃から労働者をそういう目で見ているのです。だからこれは Mさんだけの問題ではなく、山陽測器で働く労働者全体の問題です。
 第二に、Mさんを先頭としたユニオンの闘いの正当性に完全に追い詰められ、なりふりかまわずなんの正当性もないのに解雇を強行してきたということです。  
 10月2日の労働委員会での組合側勝利命令、そして労働委員会命令の即時履行を求める組合の社前闘争、さらに追い詰められて「死ね」という暴言=ホンネを吐いてしまったことが世間に暴露される。こうした中で解雇の暴挙を強行したのです。したがってこの解雇には一片の正当性もないということです。
 第三に、このように会社側は完全に追い詰められており、今までのような、気に入らない労働者を見せしめにして退職に追いやるような労働者支配が通用しなくなっています。この解雇撤回の闘いを軸に、職場に団結を作れば、山陽測器のような会社のあり方を変えることはできます。山陽測器の労働者の皆さん! 広島連帯ユニオンに加入して一緒に会社のあり方を変えましょう! 働きやすい職場にしましょう!

2015/12/10

転落死亡事故の責任は美泉にある!裁判所前で宣伝活動


「よってきんさい古江」の転落死亡事故

介護労働者Tさんは無実・無罪!
全責任は、会社・美泉にある!

 12月10日より「保護責任者遺棄致死被告事件」の裁判員裁判が開始されます。グループホーム『よってきんさい古江』で、5月18日に認知症高齢者が2階から転落し、それを「放置して」死亡させたという容疑で、介護職の青年労働者Tさんが逮捕・起訴された事件です。「保護責任者遺棄致死」罪などとんでもないことです。Tさんは無実です。この事故のすべての責任は、グループホームに安全対策を行わず、過酷な労働条件で介護労働者を働かせてきた施設の運営会社・「美泉」の福川千富泉代表にあります。
 Tさんは、美泉で11年間働いてきましたが、最近の人員不足の中で「夜勤専門要員」として美泉が経営するいくつものグループホームの夜勤をたらい回しにされていました。夜勤明けの日にその日の夜勤のホームを指示されるというデタラメさです。事故が起きる前は7日間連続して夜勤(!)をさせられていました。「自分が夜勤をやらないと他の人に迷惑がかかる」と考えて、不当な夜勤指示にも応じていました。労働者の善意を悪用した会社による酷使です。

◆介護保険制度・介護の民営化が根本原因

 9月には、神奈川県の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」での「転落事故・虐待」の衝撃的な報道がされました。アミーユを展開する「メッセージ」の第三者調査委員会は、2年間に81件の虐待が判明した、と報告しています。全国のいたるところの介護施設(グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅など)で重大事故が頻発しています。
 「介護現場の崩壊」と言えるこの状況の根本原因は、2000年の介護保険制度導入によって、介護が「儲けるための産業」にさせられたことです。規制緩和と限度を超えた合理化が容認され、1円でも多く儲けるために、労働者をとことん低賃金で働かせ、できるだけ少ない人員で職場を回させ、金のかかる安全対策はないがしろにされてきました。
 美泉は、「地域の中で、お年寄りがその人らしく最期まで暮らせる場所を」とうたいながら、グループホーム、デイサービスなどを次々と立ち上げ、2008年には3億円を超える売上を計上しています。古民家を借りて安上がりな施設として使い、2階に柵を設置するなどの安全対策も行わず、今回の死亡事故を引き起こしたのです。            
 また美泉は、「ボランティア精神」で働くのが当たり前として、矛盾を介護労働者の奮闘に全部負わせてきたのです。現場では人員不足、過重労働が当たり前になり、最大9人の認知症高齢者を1人で介護する夜勤は、神経をすり減らし、体力を消耗する労働なのです。その現実に声を上げればパワハラ・首切りが襲いかかる、まさに「ブラック企業」と化しています。これは全国の介護職場の現実でもあります。
 安倍政権は、現在「介護離職ゼロ」を掲げています。介護はより低賃金の労働者に担わせ、それで資本家を儲けさせる政策です。介護職場の安全崩壊と介護労働者の貧困・生活苦をいっそうおし進めるものです。
 アミーユ事件でも、労働者が解雇・自主退職を迫られた上に、近々書類送検されると報道されています。絶対に許すことはできません。アミーユの職場でも、東京北部ユニオン・アミーユ支部の仲間が、団体交渉で事故の責任を追及してたたかっています。

◆Tさん支援を理由の小此木組合員の解雇を許さない

 広島連帯ユニオンは事故直後から、「現場労働者に責任は一切ない。介護労働者こそ、労働組合に加入して、介護職場を変えよう」と訴えてきました。
 美泉グループ『よってきんさい草津』で働いていた広島連帯ユニオンの小此木組合員は、この立場で、事故直後ただちに面会し同僚のTさんに面会して支援を続けていますが、7月に美泉により突然解雇されました。Tさんを支援したことへの報復であり、不当労働行為です。広島連帯ユニオンは小此木組合員の解雇撤回闘争を闘いぬき、労働組合の団結の力によって福川代表の責任を追及し、無実の介護職の青年労働者Tさんを取り戻します。
 全国の介護職場で、青年・女性をはじめとする介護労働者の怒りが充満しています。「からだをこわすほど働いても生きていけない!」「誇りを持って働きたい!」―――この介護労働者の怒りの爆発を恐れる安倍政権と介護資本・経営者が、介護労働者を「犯罪者」に仕立て上げ、黙らせ、押さえつけようとしているのです。絶対に許せません!
 広島と全国の介護労働者の仲間のみなさん!労働者の誇りと団結を取り戻して、この現実に立ち向かいましょう。職場に労働組合を結成して、「安全より金もうけ」の介護産業、アベノミクスの医療・介護の大改悪と闘いましょう!

■広島連帯ユニオン・小此木組合員の決意・言葉

「良いケアを…」のうたい文句で利用者を集め、その実、常勤職員を減らし、非正規にして現場を「労働監獄」にしているではないか! そして事故が起これば全て職員に押し付ける。逆だ!「事故」や「虐待」のすべての責任は、もうけや効率を第一にする経営者にある!Tさんを半年以上も拘置所に閉じ込め、有罪・実刑にし、労働者としての誇りを奪おうとしていることを絶対に許さない。Tさんとともにどこまでもたたかう!解雇撤回の火を燃やし続け、美泉に組合の仲間を作り、全国の介護労働者の先頭で共にたたかいぬく! ともに闘おう!

2015/12/03

『きょうちくとう』111号を発行|高陽第一診療所労組

労組に入って、団体交渉に参加しよう!

12月5日(土)午後5時〜デイケア室へ
理事会に言いたいことを言おう!


『きょうちくとう』111号
2015年12月3日
高陽第一診療所労働組合

●冬季アンケートへの回答、ありがとうございました。

 みなさんからの回答、意見をもとに「要求書」を作成しました。現場からの意見で、日常では気づきにくい問題や矛盾もつかむことができました。現場から声をあげていくことの大切さがあらためてはっきりしました。今後もアンケートに限らず労組に意見を寄せてください。

●すべての外注化、非正規職化を許さず、新施設職員との分断に反対します。

 高齢者複合施設(新施設)は、開設から半年が過ぎても、「事業」として成立していない現状です。だから、「利用者、患者を増やせ」「収益を上げろ」という圧力が全職員を襲っています。利潤につながらない安全対策は切り捨て、いずれ「コスト削減」としての人件費の大削減(賃下げと一時金カット・廃止)に、経営者=理事会が手をつけるのは時間の問題だということです。
 すでに、食事は外注化(クックチル)され、給食部門の人員不補充、非正規職化、職員全体の昼食廃止が実施され、矛盾は職員と患者、利用者に押し付けられています。
 新施設で新しく採用された職員さんの紹介が、全体にされていません。新施設を別の事業所として診療所本体から切り離すことで、労働条件が違うのは当然と、新施設職員の労働強化、低賃金、一時金廃止がねらわれています。「よそでは当たり前だから」と、新施設への移行とともに「あおぞら」では土曜、祝祭日の営業・出勤が実施されたことは、その始まりではありませんか。昨年あおぞらでは「赤字部門」というレッテル貼りで、人員を増やさず職員に無理を押し付けてきたことを、労組と現場の仲間で追及し、明らかにしました(パートの常勤化を勝ち取りました)。今までの理事会のやり方を、これから新施設でさせてはなりません。
 すべての職員のみなさん、とりわけ新施設で働き始めたみなさん! 私たちがバラバラにされることで、職場では嫌なことでも従わなければならない現状がまかり通ります。それを許さないのが、労働組合です。億単位の借金をして、アベノミクスの一環として医療・介護の崩壊をもたらす介護ビジネスに乗っかることに、労組は絶対反対を訴えてきました。誰もが人間らしく生きて人生を全うできる社会をつくる力が労働組合にあります。労働組合に結集し、団結しましょう。

●戦争に行き着いた「生きられない現実」を国際連帯で打ち破ろう!

 人員不足、非正規職化、外注化による労働者の「生きられない現実」は、今、どこでもあふれています。安倍政権が「命より金」の新自由主義を全社会に蔓延させているからです。利潤を生み出し、支配を続けるために資本家階級は手段を選びません。戦争も原発も、だからなくさないのです。
 全世界では、戦争情勢です。フランスで129人が犠牲となった銃撃や爆破事件の原因も、中東への資源や市場を巡る帝国主義侵略戦争にこそあります。空爆により、シリア国民は生命・生活を奪われ、「難民」となっています。ここにこそ「生きられない現実」があります。労働者が国際的に団結して戦争を止めることが勝利の道であり、社会のすべての問題を解決していく唯一の道です。それは、どんなに小さくても労働者が職場から闘いを始めることで前進していきます。労働者には、国境も人種も乗り越えて戦争を止める力がある。まさに闘いは今からです。労組と共に闘いましょう!