2011/09/13

偽装請負は許さない!|呉市交通局支部no.4

議会の承認もなく見切り発車!
違法な民営化をただちにやめよ
組合が一切の協力を拒否すれば、民営化はできない

現在進められている呉市交通局の民営化は、まだ議会で決められたものでもなく、市長の「方針表明」を唯一の根拠にして進められています。交通局は「民意を代表した市長が決めたのだからそれで良い」と言っていますが、これはとんでもないことです。もし、そのようなことが許されるのなら、議会などはじめからいらないという話になってしまいます。交通局の廃止・民営化は、市民の足としての公営交通をなくし、市民の財産を一私企業に譲り渡し、多くの職員の雇用と生活を根本から揺るがすという、大変なことがらです。決して「市長の一存」で進められる問題ではありません。
 では、なぜ議会の承認もへないまま、勝手に民営化が進められているのでしょうか? それは交通局の廃止に伴なって起きてくる様々な問題をあいまいなままにして、「民営化の既成事実の積み重ね」で問題をクリアしようとしているからです。
 とりわけ雇用の問題をとことんごまかし、12月という切羽詰った段階で「分限免職=首切り」ということが正式に持ち出されるのです。民営化の最大の問題である雇用を「分限免職=首切り」ありきで進めるために「市長の方針表明」という何の法的根拠もないもので進めてきているのです。この一点を取っただけでも交通局の民営化は白紙撤回あるのみです。
 このような不法がまかり通っているのは呉市公営交通労組が「民営化に合意」し「雇用は努力目標で良い」という協定書を結んでいるからです。組合が「首切りも仕方ありません」と始めから白旗を上げていることは重大な問題です。実際に呉市公営交通労組との団体交渉の中で、交通局は「従来から団交等で確認しているとおり勧奨退職募集を行う。それに応じない職員については免職として扱わざるを得ない」と平然と答えています。「免職=首切り」ということが団体交渉の中で正式に当局の口から発言されているのに、公営交通労組幹部は抗議の声を上げることなく、「同意」しているのです。これが「協定書」の真の中身です。民営化・首切りの「協定書」は即時破棄あるのみです。


民営化を進める小村市長とは何者か?
 もともとは運輸官僚。極右団体として知られる「新しい教科書をつくる会」とつながりが深い「日本創新党」を応援。呉市教育委員会に「つくる会」の息のかかった委員を入れ、7月の教育委員会で秘密裏に「つくる会」系の育鵬社教科書を採択させました。
来年から呉市の中学校で戦争賛美の歴史教科書と原発推進の公民教科書を使用させることに。民営化と戦争はどちらも労働者への攻撃です。このとんでもない市長を連合広島・呉公営交通労組が応援してきたのです!


呉市交通局が偽装請負
●偽装請負—組合が闘わない中で、違法・無法が横行

 請負は業務を外注化し、労働者を非正規の低賃金労働者に置きかえていく手段です。多くの悪徳企業が人件費をとことん削り、より低賃金で労働者を働かせる請負業者に業務を請け負わせています。この請負事業者は、発注事業者から完全に独立して請負事業を行わなければなりません。ところが、実際には発注事業者が、請負の労働者への指揮・指導・命令を行ない、「偽装請負」と言われて社会問題になっています。
 正社員をクビにし、そのかわりに請負業者から低賃金の非正規労働者を連れてきて、その労働者を自社の指揮下におく——この偽装請負は、労働者をどんどん無権利の低賃金非正規労働者にしていった極悪の行為であり、厳しく断罪されなければなりません。
 現在、呉市交通局は旧警固屋線を、大新東(株)へ請負に出しています。この大新東の運転手の教習を交通局の職員が行なっています。発注者である呉市交通局が請負の労働者に対して「技術指導」を行なっているのです。これは明らかに違法な偽装請負です。
 呉市は『法令遵守の推進に関する条例』を制定し、「市民の利益を保護する」としています。その呉市の交通局が、「偽装請負」をしているこなど絶対に許せません。このような違法行為を平然とやっているのは、公営交通労組幹部たちが、一切何も闘わないからです。民営化にしろ、偽装請負にしろ、全部組合が認めることでまかり通るのです。私たちは、絶対に許しません。徹底的に追及して闘います。

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