2009/09/16

草津病院支部機関紙『医療の現場』No.24

病棟再編で労災事故が増加

8月に2病棟で重大な労災発生!

■患者の暴力による労災事故が2件も続く

組合は、昨年6月に4病棟で発生した労災事故への取り組み以降、過重労働と要員不足が重大な労災事故を引き起こすことを、再三にわたり訴えてきました。しかし昨年夏の病棟再編以降、労働災害は増える一方でした。
今年もまた重大な労災事故が起こりました。8月18日のA勤帯に2病棟で、興奮した若い男性患者により、女性ケアワーカーが押し倒された上、履いていた下駄で胸を蹴られて肋骨を骨折し、救急車で搬送されたのです。
さらに8月23日にも同じ2病棟で、興奮した若い男性患者が職員ともみ合いになり、男性看護師が頭部を縫合する負傷を負いました。これらは本当に怒りに堪えない労働災害です!

■病院はなぜ重大な労災事故を隠すのか!

しかし、さらに許しがたいことは、「ニアミス報告書」などは忙しい時間を割いて些細なことまで書かせているのに、今回のような職員の命に関わるような労働災害は、まるで誰かが「口止め」でもしたかのように秘密にされているということです! 病院の「衛生委員会」では、多発する労働災害に関して「原因についてより詳しく議論し、他の原因は考えられないかを十分協議する」などと言っているだけ。
草津病院で発生した労災のほとんどすべてが、「要員不足」と「過重労働」によるものであることは、職員ならみんな知っていることです。病院は職員の安全のために直ちに事実と対策を明らかにせよ!

■病棟再編が労働災害をもたらした!

救急急性期治療病院に転換した「病棟再編」によって、極度の要員不足と過重労働が職員に強要された。資本がトコトン儲けるために、安全を無視して「大合理化」を強行し労働者を酷使することから労働災害が引き起こされるのです。
このことは病院でも大企業でもまったく同じです。
国鉄分割・民営化は、約20万人の労働者の首を切り、金もうけのために安全問題を無視して2005年の尼崎事故に行き着きました。今や民営化や首切り・大合理化攻撃と闘わなければ労働者は生きていけないのです。
歴史的大破産で危機にのたうつ資本主義が生き延びるために、道州制・民営化攻撃が進められています。医療・福祉の分野では、公立病院の廃止と福祉切捨てや民間委託の攻撃です。
草津病院が進めてきた病棟再編は、このような道州制・民営化攻撃そのものの大合理化攻撃だったのです。

■労働者の怒りが自民党を打倒!

8・30総選挙は、時代の決定的な転換点です。戦後の自民党支配は劇的に打倒され、崩壊しました。
この情勢を切り開いたのは、資本主義の積もりに積もった労働者の怒りが爆発した結果です。しかし自民党や民主党などの議会での「政権交代」でこの怒りの決着をつけることはできません。
なぜなら民主党は資本家階級(ブルジョアジー)の党であり、資本家の支配そのものを終わらせることは決してできないからです。資本主義に決着をつけることができるのは、労働者階級自身の職場・街頭での資本家との闘いだけです。

■労働者の団結で民主党政権を打倒しよう

壊滅的大敗北を喫した自民党は一気に解党的状況に陥っています。その上でもはや「民主党がだめになったらまた自民党政権になる」ことはありません。また民主党政権の長期存続もありえない。
なぜか、自民党政権を崩壊させたのは世界大恐慌の果てしない進行、資本主義の没落と崩壊という事実だからです。そして小沢=鳩山の民主党政権が、崩壊する資本主義体制を支える資本家階級の政党である以上、絶対に破局から抜け出すことはできません。
 大恐慌と財政危機は一層深まり、1000万人大失業の時代がやってきました。すでに本年7月の政府統計でも失業者は359万人、「企業内失業者」が607万人と発表されています。一握りの資本家がもうけるためだけの生産と社会のあり方は、完全に限界にきて崩壊したということです。今や資本家は私たちを『生きさせる』こともできないのです。
 では、労働者の活路はどこにあるのか。それは労働者自身の力にこそあります。社会の全てを生産し、実際に社会を動かしている労働者自身の力で新しく社会を作り直していくこと、働く者が社会の主人公になること、これが唯一の活路です。
 今回の総選挙で労働者の怒りに追い詰められた自民党は、労働組合への敵意をむき出しにした『労働組合が日本を侵略する日』などというリーフをばらまきました。そこには「民主党が政権を握れば、革命や闘争という言葉をいまだに使う労働組合の思うがまま・・・」「労働組合が自分たちの思惑通りに活動するためのクデーター計画」などということが書きつらねられています。労働組合へのファシスト的な襲撃を扇動する文章です。 資本家が、いかに労働組合の底力を恐れているのかがよくわかります。自民党は民主党を恐れているのではなく、職場の労働者の団結した力―闘う労働組合に恐怖して、労働者の中に分断のクサビを打ち込もうと必死です。彼らが恐れるように職場の労働者が労働組合に結集して本気で闘えば、『評価』も賃下げも全部やめさせ、資本家が独占している膨大な富と生産手段を労働者と社会全体に取り戻し、労働者が大恐慌と戦争の破局から社会を変える展望を開くことができます。
 しかし、民主党と闘わない労働組合(連合中央)は、『資本主義の最後の救済者』として登場しています。民主党のマニフェストは本質的に自民党とまったく同じ、改憲・戦争と道州制(都道府県を9~12の州にするため360万人を解雇する攻撃)・民営化攻撃につき進む宣言です。民主党の言う「無駄遣いの根絶」とは、公務員労働者への大量首切りと大幅賃下げです。自民党との違いは闘わない労働組合を積極的に取り込んで推し進めようとする点です。
一方、日本共産党は、アメリカのオバマ大統領をはずかしげもなく礼賛し、民主党に「オバマを見習え」と要求するまでに転落しました。
 もう今までの日本の政治を信じることができません。労働者の力を一つに集め、職場・地域で団結を作り出す―労働組合の力で、この世の中を変えていくことができます。広島連帯ユニオンに加入して共に闘おう!

■国鉄1047名解雇撤回闘争に勝利して、闘う労働組合をよみがえらせよう!

大失業―新自由主義のさきがけとなった国鉄分割・民営化攻撃と23年間も『解雇撤回!』を掲げて闘い抜いている動労千葉争議団をはじめとする1047名の闘いは、国鉄の民営化―JR体制の破たんを鋭く暴き出し、金もうけのためには人命も顧みないJR会社の安全無視の体制と激しく闘い続けています。23年間も解雇撤回を貫いて闘う国鉄闘争は世界的に類のない不屈の闘いです。
労働者階級の闘いの勝利の展望は、この国鉄1047名闘争の勝利の中にこそあります。
今年7月には、サンフランシスコで、世界の7カ国の労働者の国際的な連帯決議があがりました。世界の労働者が驚くこの闘いを労働者全体の力で勝利するために11月労働者集会に全国から1万人の結集をかちとろう!

改憲・戦争と民営化・労組破壊にたち向かう労働者の国際的団結を
●11・1全国労働者総決起集会へ!
11月1日(日)正午 東京・日比谷野外音楽堂 

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