2014/04/21

草津病院支部 14春闘 要求書を提出!

 去る4月17日、広島連帯ユニオン草津病院支部は、草津病院経営(医療法人社団 更生会)に対して、14春闘『要求書』を提出しました。この間の職場での春闘アンケートに現れた、働く仲間の怒りの声とともに、団体交渉(団交)へと攻め上ります。

職場のみなさんの春闘アンケートへのご協力に感謝します。

以下、14春闘の要求書とあわせて、2月~3月に多発したインフルエンザ罹患による休業に対する休業補償を更生会に求める申入書をアップします。


■要 求 書

 草津病院の新自由主義経営(救急病院化・病棟再編)が、職場の要員不足と過重労働をもたらし、医療事故や労働災害を引き起こしていることを更生会は真剣に認識すべきである。
 この間、職員の労働条件は、すさまじく悪化させられた。組合は労働条件の抜本的改善と職場の安全を勝ち取り命と生活を守るために職場の怒りを体現して、以下の各事項について「14春闘要求」として要求するものです。
 なお、組合への回答は、組合が別紙「団体交渉の申し入れ」で開催を求める団体交渉の場で回答されたい。

(1)経験給の一律3万円の賃上げを実施されたい。
 賃金は、新賃金制度の実施以降、一度も見直しがなされていない。職員全員の賃金水準の引き 上げを求める。ベースアップとして、経験給の一律3万円の賃上げを実施されたい。時給支払者については、時給で200円の賃上げを実施されたい。

(2)非正規職制度を廃止されたい。
 組合は、あらゆる非正規職制度に反対である。外部委託業務を病院の直営に戻すべきである。希望するすべての外部委託の労働者を正規職で雇われたい。

(3)現在の定年後の嘱託制度を廃止するよう求める。
 同時に65歳まで希望する職員が正規職で働けるように制度を改められたい。

(4)退職金制度を実施されたい。
 病院による退職金制度の廃止は、不当な賃金切り下げそのものであった。その結果、職員の勤続意欲を低下させ、労働者に分断がもたらされている。すべての職員に対して退職金制度を設置されたい。

(5)長時間労働をなくすように求める。
 あらゆる長時間労働こそ、労働者の体調不良、疾病・過労死の原因である。現場では電子カルテの導入以降「業務の効率化」によって、多忙化がもたらされ、長時間労働が常態化している。また長時間労働は、医療事故や労働災害が引き起こされる大きな要因である。長時間労働、疾病・過労死の発生を防ぐ施策を早急に実施されたい。

(6)新たに公休日を増やされたい。
 安全に配慮するためにも、心身が十分に休養できるように新たに公休日を増やすことを求める。年間を通じて「祝日」の日数に匹敵する公休日を増やすことを要求する。

(7)病院が休職を命じたときには、補償する賃金を支払われたい。
 職場の労働者の健康保全は事業主(草津病院)の責任である。事故による被災に限らず、感染・疾病については、労働者の自己責任に転嫁することなく、病院の責任で治療や検査を行うことを求める。病院が休職を命じた場合は、それを補償する賃金を支払われたい。

(8)夜勤要員を1名増員されたい。
 医療事故や労働災害を引き起こさないようにするため、安全に労働できるように、各部署で夜勤要員を1名増員されたい。

(9)「人事考課制度」は廃止すべきである。
 職場に過重労働をもたらし、労働者への分断と組合破壊、不当な労務管理を持ち込む「人事考課制度」はパワーハラスメントの元凶である。ただちに廃止することを求める。

(10)広島連帯ユニオン草津病院支部委員長である中山崇志准看護師の解雇を撤回せよ。病院への復職を要求する。
                                                       以 上

■インフルエンザ罹患による休業補償に関する申入書

(1)
 2月21日頃に病院から全職員へ『罹患職員の就労再開について』という文書が通達された。    この中に書かれている「当院職員のインフルエンザ感染予防対策」の内容は、感染を防いで就労する努力をしている、すべての職員にとって本当に許し難いものである。
 患者のインフルエンザの感染は病院内で治療として行うが、インフルエンザの罹患が疑われる職員の診断は病院では行わず、職員が「勤務時間外に自力で行え」とされていたことは、職場の安全を守るべき病院の責任放棄である。職員のインフルエンザやノロウイルスなどの感染症について、検査および治療を行うよう要求する。現在は、インフルエンザ感染が病院内外で拡大したために職員の診断も病院が行うようにしているが、今後、恒常的に職員の感染症罹患の診断を院内で行うように求める。なお、その際の診断にかかる経費は、病院が負担すべきである。

(2)
 過重な勤務による疲労により疾病に罹患する可能性の高い現場の病棟職員の診断や治療の責任、つまり職場の安全管理を病院当局が放棄し、罹患した職員を「リスク」を持ち込むものとして排除し、勤務できないのは自己責任として、一切の責任を現場の労働者に押し付けることを組合としては到底、看過できない。あらためて職場の安全について、すべての責任は、病院にあることをはっきりさせるものである。

(3)
 そもそも病院施設内では、病原菌などが生息している可能性があり、病院は患者のみならず、すべての職員の感染予防に努めなければならない。その上で職場が病院であることに限らず、労働者の健康と安全を守ることはすべての事業主の責務である。病院内で働くすべての職員の疾病や感染症の罹患を自己責任として、検査も治療もしないということは許されない。したがって、組合は、以上の理由により、すべてのインフルエンザに罹患し休業した職員の休業期間の賃金補償をただちに行うように求めるものである。

(4)
 職員のインフルエンザなど感染症への罹患の診断をしないというコスト重視のあり方は、コスト削減のために、草津病院が職員の健康診断を外部委託していることと通底している。職員の健康保持や職場の安全確保よりも、一切の病院業務がコスト優先で行われてことを示している。このような利益優先のあり方のために、職員が欠勤や評価の低下を恐れて「罹患隠し」、つまり発症して検査を受けず一般的な風邪として無理を押して出勤することによって、さらに院内のインフルエンザへの感染が拡大することにつながったのである。

(5)
 本年2月中旬、K組合員は、A型インフルエンザに罹患した。自宅療養により解熱したので、課長と確認の上で出勤した。当日出勤した際に課長より医師の診察を受けるよう指示された。その後、1時間勤務したところで、医師の診断により帰宅を命じられたのである。組合はこの件につき、休業を命じられたK組合員への賃金支払いならびに休業補償を求める。

(6)
 詳細な経過は以下の通りである。K組合員は2月13日、出勤したところ、38.3度の発熱があったので勤務に就かず退勤した。近医でインフルエンザ簡易検査を受けたところ、A型インフルエンザと判明した。そのために13日(木)~15日(土)まで欠勤とした。15日より解熱したので課長に確認したところ、「2日間発熱しなければ17日の月曜日より出勤して良い」との回答を得た。そのため2月17日に出勤したところ、病棟医の診察を受けるように指示され、受診した。1時間勤務したところで、職場の医師の診断があり、ただちに帰宅することを命じられた。
 翌18日は日勤であったが、19日の週休と振り替えた形での休業を命じられ、結局19日より通常の出勤となった。よって組合は、2月17日の1時間分の賃金ならびに2月13日(木)~15日(土)までの3日間の休業補償と2月17日(月)と18日(火)の2日間、計5日間の全日の休業補償を求める。
これを次回の賃金支払い日に支払うように要求するものである。

                                                       以 上



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