2015/10/07

『医療の現場』No.100を発行|草津病院支部

解雇撤回!外注化・非正規職化許すな!
今こそ怒りを束ねて闘おう!

『医療の現場』No.100
2015/10/7
草津病院支部

介護職場の事故の責任は、政府と資本家にある!

 先月以降マスコミで、(株)メッセージが経営する「アミーユ(有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅)」での死亡事故や虐待のニュースが次々と報道されています。
 広島の有限会社「美泉」のグループホーム『よってきんさい古江』でも、5月18日に認知症高齢者の転落死亡事故が起こりました。
 介護職場の悲惨な現実は、この約20年間に、介護保険事業を通して政府の医療・福祉・介護政策と金儲けのみを追求する資本家どもが作り出したもので、労働者には一切責任がありません。このような介護施設で起こっている重大事故を労働者個人の責任にして幕引きするようなことを絶対に許してはなりません。

介護事業を食い物にして大もうけを企む政府と資本家

 政府・資本家どもは、2000年に「全国どこでも介護サービスを展開できるコムスン」と結託して介護保険事業を始めました。労働者・国民から介護保険料を集めるだけ集めましたが、しかし全国のコムスンの介護事業所での不正請求を発端にして大破産が明らかになりました。
 その後、介護事業の「うま味」を知ったニチイ・ベネッセ・メッセージの業界トップ3をはじめ大手の介護産業は、今日では金融資本や不動産会社といったファンドと結託し比較的富裕な高齢者(必死に働いて年金や保険を払ってきた労働者)をターゲットにして、有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅(サ高住)を建設し急激に売り上げを伸ばし、利潤をむさぼうろうとしています。

施設の利潤追求のために使い捨てにされる介護労働者!

 その一方で介護産業は、介護労働者を非正規職に突き落とし、人員不足と過重労働で体や心が折れるまで酷使してきました。何人もの重度の認知症患者を1人でみなければならない働き方を強制され、職場では事故が多発しています。
 不当逮捕されている美泉の介護福祉士・Tさんは、美泉が経営するグループホームでの1人夜勤を、7日連続でやらされました。まさに労働者の”たらい回し”であり”使い捨て”です。これでは事故が起こらない方が「奇跡」です。ついに『よってきんさい古江』の夜勤の際、明け方の疲労困憊した時間帯で事故が起きたのです。
 ところが事故が起きたら、いきなり警察が出てきてTさんを不当逮捕したのです!Tさんは、まったく無実です。警察と経営者の福川氏がグルになって、一切の責任を現場労働者になすり付け、労働者を脅して怒りを押さえつけ、介護事業主である美泉の経営と、その利潤を守ろうとしているのです。絶対に許せません。

草津病院でもまったく同じ!
ケア ワーカーの使い捨て・退職強要を許すな!

 草津病院では、介護保険発足の2000年に南館をオープンし、5病棟と6病棟の110床で認知症病棟を開設しました。施設や自宅では対応できない「重度の認知症患者を受け入れる」として、多数の介護福祉士やヘルパーを雇い入れました。
 しかし今、病棟大再編の中で、認知症病棟よりもっと儲かる救急病院・病棟にシフトすることで増収をもくろみ、それと一体で総額人件費抑制のために、これまで正社員として働いてきたケアワーカーを追い出し、非正規職への雇い換えを狙っているのです。そのために本人の意向に沿わない病棟異動を行い、夜勤を無くし、実質的な賃下げまでして「自主退職」を強要しているのです。まさに「絶望」を煽っているのです。
 「安全より金もうけ」のために介護労働者を使い捨てにするのは、草津病院でも美泉とまったく同じです。今こそ、怒りを闘う力に変えましょう!組合に加入し不当な病棟異動や賃下げ、自主退職の強要に対して声を上げよう。安全に働くことができるよう団結して職場を変えよう!

「解雇」は終わりでない!闘いは今から!ユニオンに入り、ともに闘おう!

 組合は、職場の団結を解体し、労働組合つぶしを目的とした支部委員長・書記長への解雇を絶対に認めません!断固、勝利するまで闘います。この闘いは、草津病院のみの闘いではなく、すべての労働者の利害のかかかった闘いです。現実に美泉でも、ユニオンの仲間がTくんを支援したことをもって「解雇」されています。「配転拒否」などデタラメです。あくまでも経営と闘う労働組合つぶしが真の狙いなのです。
 しかし、闘いは今からです。先日、中国新聞でも報道されたように、私たち広島連帯ユニオンは、(株)山陽測器の闘う仲間の広島県労働委員会の完全勝利決定をかちとりました。闘えば勝てるのです!
 私たちは、労働組合の下に、地域や医療福祉の仲間が固く団結して、解雇撤回!まで闘い抜きます。ともにユニオンに加入して、職場の許せない現状を変えるために声をあげましょう!

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