2016/04/18

安心して働くことができる職場をつくろう|広大生協労組

無理な運営体制と人員不足で労働者の健康が害されています!安心して働くことができる職場をつくろう

『団結』No.232
2016/4/18
広大生協労働組合

 生協の職場では今年前半期ですでに職業病労災が二件認定されています。霞ショップで教科書の検収作業や返品作業が重なった結果、母指(おやゆび)にCM関節症を発病したものです。
 新学期などに集中して労働するために疲労が回復する間もないうちに、次の仕事あるいは翌日の仕事で負担が累積し、病気になったというものです。皆さんの職場でも、ショップだけでなく食堂の現場でも経験があるのではないでしょうか? 
 広大生協理事会=経営者は「書籍の作業においては、女性パートでも身体に異変をきたすような負担はない。」という主張を裁判でも団交でも行なってきましたが、労働基準監督署の判断は労働者の訴えを認めるものでした。
 労災には二種類あります。転倒したり、挟んだり、熱湯がかかったり、重たいものをもってぎっくり腰になったりする、いわゆる「事故」が原因のものが一つです。
 もう一つが、病気になる場合です。これは、事故とは違って即、血が出たり、骨が折れたりするものではないために、労働基準監督署の「認定」が必要になります。
 重い荷物を連日反復して持つ、半年も洗浄室の仕事に回され腰をかがめるなどの労働環境は職業病が発生しやすい職場です。典型的な例が学校の給食の現場に多い「ゆび曲がり病」です。給食で働く労働者の労働組合が労働者の訴えをうけて取り組み、労災認定を勝ち取って来ました。「ゆび曲がり病」は、大雑把に老化現象とかたづけるのが従来の医学でしたが、仕事でなるということがはっきりしてきました。
 労災認定されると、治療費はもちろん、休業の必要があれば休業補償もあります。労災認定がなければ私病扱いです。労災認定の手続きは本人が申請を行ない、原因となる作業についての証明は、現場管理者にさせる必要があります。広大生協では、仕事の内容を証明させることは労働者の権利として確立していることです。正規職員でも非正規職員でも同じです。
 もっとも大事なことは労災•職業病にかからない職場環境を作ることではないでしょうか? というのは、CM関節炎や頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)に一旦なると長期に日常生活に支障を生じ、なかなか完全には治りにくいからです。
 職場環境の改善、特に低賃金のために働き手が集まらなくて、加重労働を毎日強いられる人員問題の解決を現場責任者と理事会に求めることが大事だと思います。そのためには、体調に異変を感じた場合はもちろん、このまま働き続けたら「ヤバい」と思ったら、そのことを管理者に伝え、労災発生の可能性を伝えることが重要です。
 私たち労働者は家族と自分の生活の糧をえるために毎日労働力を売っています。そして現場管理者の命令に従って働いています。しかし、その仕事が自分の健康まで害するようなことであれば、「それは違う」と思うし、声をあげなければならないのです。職場の仲間と相談しながら、働きやすい、安全な職場にしてゆきましょう。

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